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無用までにビルドアップされた肉体を誇示。
日章旗が振られるような異様とも思える空間で、オーディエンスを道連れに悦に入る。
そんな今の彼には全く惹かれない。
惹かれないどころか、煮ても焼いても食えないタイプだ。
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それでも、アルバム『STAY DREAM』『LICENSE』をリリースした頃は、それこそ手のつけられないカッコ良さだった。
表現者として誰とも交わることなく、まさに無人の野を行くようなソングライティングとパフォーマンス。
洋邦ごっちゃにして、今でもこの2枚は私的ベスト5に入る。
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それが極みとなって具現化されたのが、1987年2月25日/大阪城ホール公演。
当時 世界初のセンターステージを組み、積年の女房役であったコーラス担当の浜田良美と、たった二人だけで、エスケープ不可能な極限状態の空間を創りあげた。
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「Spiritsは いつもTeen-ageのSoulがあれば それでいい」
有無をも言わさぬ台風のような破壊力。
いま流行りのミュージシャンで、城ホールのような大キャパ空間に於いて、ここまで野蛮なことをやれる奴は皆無に等しいと思う。
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無双の力を持つ歌に、更に力を与えるのは、ちょこざいなテクニックではないような気がする。
力強いストロークとパワーコード。
下らない理論や理屈なんかいらない。
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人それぞれのロックがあると思う。
この頃の長渕剛の姿勢は、紛れもなくロック最前線を走っていた。
そして、そのスタンスは、確実にディランよりもディランだった。
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#STANCE
#長渕剛 #TsuyoshiNagabuchi
1/23/2019, 6:04:48 AM